2008年11月5日水曜日

フランスも捨てたもんではない。

いや、勝ちましたね。オバマ。当然といえば当然だけども。日本でのリアクションはどうなんでしょうか。小浜市のフィーバーぶりはこっちでも一部で報道されてましたが。

閑話休題。

フランスで最近になってカルスタ(死語?)が注目を浴びているってな話を以前しましたが、ポピュラー音楽研究も苦節数十年を経てやっと学術的な研究として認められるようになってきたらしい。とは言え、研究者は分散しており、まだ中心的な研究機関が教育機関というのはないし、例によって社会学者と音楽学者の間の亀裂(というか闘争?)は深い。しかし、そうした現状も含め、フランスにおける音楽社会学(ポピュラーという形容詞はついてないです)の取り組みを総括するというシンポジウムが明日から3日間にわたって、ソルボンヌ大学音楽学部で開催されるというので参加してみます。「フランスにおける音楽社会学の25年」と題されたこのシンポジウム、主役は当然、25年以上前からフランスにおけるポピュラー音楽研究を開拓してきたアントワーヌ・エニョンその人なのですが(7日に講演会)、その直後にはサイモン・フリスの講演があり、その晩にはソルボンヌ大音楽学部でジャズを教えるロラン・キュニー教授率いるロラン・キュニー・カルテットの演奏があり、翌8日にはブルデューの方法論を使って若者の音楽文化を研究しているアンヌ=マリー・グリーンの講演がある他、なんとハワード・ベッカーが〆の講演するという超豪華ラインナップなのです。生ベッカーは今回が初めてだけど、数年前にはグルノーブル大学でピアノを弾き語りしながら社会学のコースを持っていたらしたらしいから(CD付きの講義ノートが出版されてます)、フランスとは縁が深いのだろう。講演もフランス語で行う模様です。どっから予算集めてきたんだか知らないですが、気合い入っているのだけは間違い無し。講演後午後に予定されている若手研究者の発表も面白そう(ただ、なんとなく英米の二番煎じ的なものも多いけれど)。

パリでは20日にもパリ第8大学で音楽産業に関するシンポジウムがあって、これにもイギリスから知りあいの研究者が参加します。

……なんか、急にどうしちゃったんでしょうかね、フランスPMSシーン。今まで本当にほとんど何も目新しいものはなかったのに……。

いずれにせよ、どんな具合か、また報告します。

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