今後は、だんだん慣れてきた新しい仕事やその他いろいろの局面での利便性を考えて、もうチョッと使いやすいサイトを考えています。今月の半ばにリバプールに行くんで、そのレポート位のタイミングでお披露目出来るかと。積み残したピーター・サンディのインタビューも必ず続きをやりますので。
サイト自体はもう既にウェブ上に存在してはおりますが、検索エンジンをブロックしておりますので、多分検索しても見つからないと思います。
それではまたお会い出来る日まで。
DJマジミックス商品開発部一同
「知らないことは恥。だが、知らないでもいいと考えることは恥知らず。そして、知っても何もしようとしないことは罪」(本橋哲也)。こんな言葉を胸に、京都勤務が始まりました。てかまだ完全に定住しきれてないオレって、ボヘミアン・ブルジョワジー?
秀逸なエスノグラフィーである。実際にはこれに、編集者のこれもまた幻の校正が入っているのですが、その分の著作権は多分彼の方にあるので、ここでは元々の原稿を載っけました。
実は評者は、著者コンドリーとほぼ同じ時期に、ほぼ同じ目的で東京とパリのヒップホップ文化を調査していた。だから本書の《現場》は馴染み深いものだし、実際コンドリーにも何度も会っている。アメリカ白人であるという自分の立ち位置を明確にした上で対象を分析するという文化人類学の手続きをきちんと踏まえた彼の議論は緻密で誠実なものだ。
少し残念だったのは、本書が日米間の二者間関係とグローバリゼーションとを混同しがちな点である。確かに、本書の記述するような日米ヒップホップ間の双方向的なアフィリエーションは存在する。同じことは、米仏の《現場》についても言えるだろう。しかし、これは結局米国を中心としたバイラテラルな関係が複数あるということに過ぎず、マルチラテラルな帰属意識には繋がらない。パリのラッパーも東京のラッパーもアメリカは参照するが、日仏ラッパーの間の相互参照はほとんど見られないのである。
あるいはグラフィティやダンス、DJイングに着目すれば、むしろ《現場》グローバリゼーションはもっと顕著だったのかもしれない。最近のグラフィティは明確にマンガの影響を受けているし、欧米で活躍する日本のDJやダンサーも少なくない。リリックの分析に拘ったことが、逆にラップ以外の要素の検証の足かせとなってしまったのが惜しい。
いずれにせよ、「最も信頼に足る日本語ラップ研究」が日本語ではなかったという事実も含め、本書が日本の読者に開いた議論を引き受け、それを相対化した上で更なる議論を進めねばなるまい。
MIT Dance Theater Ensemble presents:ちょっと明日、休校明けの大学でなにがどうなるかわかりませんが、基本的にはぼくも行くつもりでおります。興味ある方はメールでもコメントでもしてください。ちなみに6月6日には早稲田大学(詳しい場所は未定)で、『日本のヒップホップ』の出版記念パネルディスカッションがあるそうです。こちらの方は18時から20時までで、その後下北HEAVENにてパーティーとのこと。コンドリーが回すかも、というもっぱらの噂。6日のディスカッションのパネリストは
"LIVE ACTION ANIME 2009: MADNESS AT MOKUBA"
場所:東京芸術大学北千住キャンパス第七ホール
足立区千住1-25-1
JR・地下鉄等北千住駅下車徒歩5分
日時:5月29(金) 5月30日(土)@ 19:00
入場料無料
問い合わせ電話:050-5525-2751(担当:毛利嘉孝)
イアン・コンドリー MIT大学 (著)ということです。こちらの方は日程が合わずアタシャ行けませんが、関東方面の方は是非是非足を運んで見てください。
田中東子 早稲田大学 (訳)
山本敦久 上智大学 (訳)
磯部涼(ヒップホップライター)
梅原大 / UMEDY(Miss Mondayのプロデューサーや元ラッパー)
上野俊哉 和光大学(監訳)
Audiovisual content collections are undergoing a transformation from archives of analogue materials to very large stores of digital data. As time-based digital media and their related metadata are edited, re-used and re-formatted in a continuously evolving environment, the concept of the unique original loses its meaning and we require dynamic processes that can preserve indefinitely not only the audiovisual signal but also its evolving associations, context and rights. [source: PrestoPRIME]要するに、機材や標準が老朽化しても永劫見続けられるデジタルデータっていうものの可能性を模索する研究ということなんですが、デジタルデータそのものではなくて、そこに刻印されるアノテーションやメタデータも永劫に一緒に保存される(で、そのメタデータの一つに権利情報も含まれる)っていう具合らしい。