2009年1月8日木曜日

みみのむし

なぜか家に帰る電車の中で、プリンスの名曲「Kiss」が耳にこびりついて離れなくなり、家について聴き直してホッとしてるところ。子どもたちもおとなしく寝たし。そう言えば昔はこの曲を二枚使いして遊んでたなぁ……。ところで解析ソフトによると、グーグルで《安田昌弘 DJ》と検索してこのブログにくる人が少なからずいるようですが、ぜひやめましょう(笑)。私の場合、DJはディスクジョッキーの略ではないです。キッチン用品のMagimix社の社長が私だと思っているポピュラー音楽研究者の先生方もいるようですが、それもとんでもない誤解です。

閑話休題。

今日はいろいろなことがあった。僕は帽子屋ではないが、ここまで一日の間にいろんな帽子をかぶり換えなければならない日も珍しいのではないか。あまり珍しいので、それにあわせた写真など用意する暇がなかったくらいである(なので、先日行った、うちの近所にあるガリア人の温泉の写真をお楽しみください)。
まず、「優しい父親」帽子をかぶって子どもを学校に送り届ける。今度はそれを「通勤するサラリーマン」帽子にかぶりかえて駅に走る。しかし電車は雪で遅延。差延。パルマコン……。ということであきらめて家に帰り、例の「文化社会学概論」のシラバス構築にいそしむ。この辺は「社会学者」帽子をかぶっている(文字通り本の山に囲まれて作業する)。なんとかシラバスのアウトラインが出来上がったんで、正午過ぎ、電車に乗ってパリに出る。このときは「なんちゃってIT専門家」帽子着用である。EUの著作権法制とデジタル図書館技術の調査を進めるためだ。どちらも興味のある分野なので、まあ面白く進めている。
しかしそこからが大変だ。今度は「経営者」帽をぎこちなく着用して、相棒の持ってきた企画の値踏みである。相棒というのは、ウィキペディアで「笑い」の項目を引くと表示される写真に雰囲気が似ているのだが、そんなことはどうでもよろしい。企画になんぼ、データベース運用になんぼ、何々サービスになんぼと、関西人の相棒にあわせて僕も「関西人」帽子を着用(これは京都では通用しないでしょうけれど)。まあ、この相棒はビジネスセンスも、腕もあるので、そつない企画でしたけど。
外で打ち合わせがあるという相棒を送り出し、再び「IT」帽をかぶり、いろいろびっくりの発見をした。いままで知らなかったのですが、イギリスでは、iTunesとかのソフトウェアを使って、自分が買ったCDを自分のコンピューターのハードディスクに読み込むのは《違法》なんですってよ。オランダでは、端末への表示速度を向上させるためにサーバーのキャッシュメモリーに一時的に画像やら文字やらのデータを、保存することは認められているけれど、保存された複製データを表示することは《違法》なんですって。つまり、これを表示すると違法らしいです。そう言う判例がある。
これだけ帽子をかぶり代えて電車で帰路についたら、そらプリンスくらい聴きたくなるわ(ってあんまり落ちてないか)。

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